BENRO B4 使用レポート

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左側の雲台「BENRO B4」を激安(送料込みで12,000円ほど)で購入しました。

通常だとこの雲台は2倍以上の価格で販売されているので、破格の安さだと思います。

右側はこれまで使用していたビデオ雲台(GITZO G1380)です。

購入時の値段は忘れてしまいましたが、左の雲台の7~8個分くらいだったと思います。

三脚自体が大型なので雲台があまり大きく感じられないかもしれませんが、

上のドリンクのボトルと比較すると、かなり大きな雲台であることがわかると思います。

 

BENROは中国のメーカーで、日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、

アルカスイスと互換性のある、ある意味世界標準といえるクランプを装備していて、

今や三脚や雲台などの世界有数のメーカーとなっています。

カメラ本体は日本のメーカーが、世界の圧倒的シェアを占めていますが、

特に雲台のクランプに関しては、メーカーごとの互換性のなさだけにとどまらず、

同じメーカーでも雲台ごとに独自の固定方法のものが多くて、

世界中から取り残されている感があります。

使用した感触も、安かろう悪かろうのイメージは一切なく、

同じ価格帯の雲台を購入するなら、日本製よりきっと満足できると思います。

 

元々この雲台は野鳥の撮影を目的として購入したのではなく、

滅多にしない、風景や星空やその他の一般的な撮影をするのに、

これまで使用していた雲台の動きが悪くなったため買い替えたものです。

私の持っている三脚は、一本を除き全て大型のものばかりなので、

このメーカーの製品の中では、最も大型のものをチョイスしました。

その後、重量級の機材を支るのに充分な能力があることが気になって、

野鳥撮影にも試してみたくなり、ロングプレートも購入して、

人柱覚悟で2013年の元旦から使い始めてみました(^^ゞ

 

素早い動きの小鳥に追従したり、飛んでいる鳥を撮影するのには、

ビデオ雲台と比べるとかなり操作性が劣るのは事実です。

でも、重量的には1kg以上軽量化できますし、固定力はまるで次元が違うほど強力です。

遠くの鳥をライブビューで精密にピントを合わせて撮影するような場合には安心感が違いますね(^^)

これから野鳥撮影を本格的に始められる方に、最初に購入する雲台としては全くお勧めできませんが、

ビデオ雲台と違って通常の撮影にも普通に使用できますし、2台目の雲台としてや、

野鳥がメインではなく、たまにしか撮影されない方なら検討してみる価値はあると思います。

少なくとも、静態撮影においては重量級の機材でも十分すぎるほどの安定感を格安で実現することができます。

私はデジスコの経験はありませんが、ブレにシビアで機材が軽量なデジスコにこそ最適な雲台ではないかという気もします。

デジスコに超大型三脚を組み合わせられている方は滅多に見ませんが、

見た目ではアンバランスなようにも感じられるこのような組み合わせこそ、こだわりを感じられて素敵だなと思いますね(^^)

 

その他、私が気になった点などをいくつかまとめておきます。

 

自由雲台の使用経験のある方なら理解できると思いますが、

テンションを緩めると前後方向だけではなく左右方向にもチルトするので

いわゆる横倒れ現象が起こり、この点が特に重量機材では軽い操作で動態に追従しにくい大きな原因になります。

レンズを装着したまま運搬する場合もシッカリロックしないとヒャッとします。

プレートのロック自体は非常に強固なので脱落の心配は全くありませんけど。

アルカスイスの「Z2」なら、前後方向と左右方向を独立してフリクションをコントロールできるので、

ビデオ雲台に限りなく近い使用感を得られると思いますが、

重量もビデオ雲台に近づきますし、価格的にも並みのビデオ雲台より高いのでメリットはほとんどないと思います。

「B4」は個体差かもしれませんが、チルト角度が大きくなると動きが少し軽くなる傾向があります。

この点が気になる場合は、アルカスイスの「Z1ーG」などを考える必要がありますが、

軽量ではあるものの、お値段的にビデオ雲台とあまり変わらなくなるので、

個人的にはあまりメリットを感じません。

BENROにもう少しボール径が大きな雲台があれば、

GITZOの5型三脚とのバランスもさらに良いですし、重量機材での使い勝手は飛躍的に向上しそうな気がします。

「B4」のボール径は64mmですが、

これよりボール径の大きなものは、私の知る限りでは、

アルカスイスの「Z1G」70mm

Photoclam「Pro 74NS」74mm

くらいです。

ボール径だけが性能の全てではありませんが、

重量があればあるほど、ボール径が重要な選択基準になることは間違いありません。

 

チルト角度を最大にするためには、軸の部分を凹みに落とし込む必要がありますが、

その必要性があるのは、相当上の鳥を狙う場合だけです。

少なくとも見下ろすような撮影では、その必要はまずないと思います。

長い望遠レンズでは、三脚を相当短くして無理な体勢で覗きこまなければならないですし、

最短撮影距離の関係で、そもそも撮影自体が無理な状況がほとんどだと思います。

凹みの位置を意識する必要がないほど可動域は広いのは、

小型の自由雲台ではなかなか味わえない感覚ですね。

ということで凹みの部分は常に手前にあるように使うのが基本となります。

この状態で、ロックのつまみは凹みの反対側、フリクションの調整は右側、

パンのロックは左前方の位置となります。

アルカスイスの雲台ではロックのつまみの中にフリクションの調整がありますが、

独立したつまみになっている点は、個人的には使いやすいと思います。

 

自由雲台は「G1380」のようなハーフボール式のビデオ雲台と異なり、

特殊な三脚ではなくても取り付けられるのは大きなメリットです。

既に大型の三脚を所有されていてるなら追加投資は僅かなので、試してみる価値はあるでしょう。

フラットベースのビデオ雲台もありますが、傾斜地や不整地で水平を保つのは手間がかかるので、

きっと後悔することになると思います。

「G1380」は設計もかなり古いので、構造的にもチルトやパンのロックの強度は高くありませんし、

ロックする時点で構図がずれてしまいます。

この点は最近の雲台ではある程度改善されているだろうと思いますが、

他のビデオ雲台の使用経験がないため私にはわかりません。

またこのタイプの雲台は、氷点下の環境ではオイルが固まるので、

フリクション自体は軽くできますが操作性は多少悪くなります。

チルト角度が大きくなることによるバネの反発力が強くなる感じも、個人的には好きではありません。

低温下の操作性については、ザハトラーの雲台がオイルを使用していないので理想的だろうと思います。

とはいえ通常の撮影においては、G1380はなめらかでとても良い働きをしてくれます。
 

「B4」は標準でプレートが付属しており、カメラ(Canon EOS-7D)に常時取り付けておくには最適なサイズでした。

ロングプレートはBENROの「PU-200」を購入しました。

おそらく150mmでも大丈夫だろうと思いましたが、

念のため余裕を見て200mmのものを購入しました。

取り付けネジは3個付属しますが、全て1/4inch、いわゆる小ネジです。

3/8inchの大ネジが必要な場合は変換が必要です。

私の「EF600mm F4L USM」は

1/4inch×2と3/8inch×1のネジ穴がありますが、

両端の1/4inchのネジを2点止めするだけでも強度的な問題はありませんでした。

 

「G1380」と「B4」は当然のことながらプレートの互換性がありません。

両方を簡単に使い分けるようにするためには、クランプを共通化する必要がありますが、

共通化するなら、アルカタイプに共通化するほうが良いと思います。

クランプの共通化にあまり費用をかけたくないので、3点止め可能なクランプで一番安そうなものを購入しました

真中の穴は3/4インチのネジになっていますので、プレートに付属のネジでそのまま固定できます。

両端の穴はホームセンターで入手しやすいM6×10mmのボルトとナットで固定すればバッチリです。

ボルトの頭が厚いものだと干渉するのでこの点は要注意です。

ナットの薄型のものはなかなか手に入らないと思いますが、

脱落防止用のピンが干渉して前後のスライド量が少なくなることが許容できれば、標準的なナットでOKです。

私はビデオ雲台ではロングプレートしか使用する予定はなく、スライド幅は充分すぎるほどあるので、

標準的なナットを使用しました。

ただ、値段を考えなければSQRC-501PLのような製品を購入するのが良いと思います。

 

(2017/1追記)

DLC-60Lより確実に固定できる製品が登場しています

精度や耐久性はわかりませんが、シンプルで安くて便利そうなものも出ていますね

 

理想形は、アルカタイプのプレートがそのまま使えるビデオ雲台をどこかが発売してくれることですね。

実際BENROにそのような製品がありますが、

今のところ軽量機材向けで、フラットベースのものしかありません。

 

雲台そのものの交換に関しては、GITZOの新シリーズの三脚はレバーで簡単になりましたね。

現在の三脚でL型レンチを使ってネジを回すと、そのうちネジ穴がダメになってしまうような予感がしたのと、

何と言っても回しにくいので、ビット交換式のT型のラチェットドライバーを購入しましたが、

これで随分交換が楽になりました。

雲台の交換をしない方には関係ないですが、時々トッププレートの交換を行う方にはお勧めします。

当然三脚のプレート交換用のボルトのタイプに合ったビットは別途必要です。

 

最後にジンバル雲台に関してですが、

支点が違うことで動きの違和感があるのは慣れの問題で克服できると思いますが、

チルト角度の範囲が狭くて真上付近の撮影ができないので、個人的には検討対象外です。

この点が許容できる方にとっては、検討してみる価値はあると思いますし、

ボール雲台とのプレートの互換性問題を考える必要もありません。

ウインバリーのサイドキックのようなタイプだと、自由雲台をそのまま生かせますが、

ビデオ雲台のような使い勝手にはならないでしょうし、運搬も難しそう。

値段も安いわけではないので、試してみるのには少し勇気が必要ですね~

B4は動体撮影や野鳥撮影が目的の場合には、一癖も二癖もあるじゃじゃ馬的な雲台ですが、

私はあえてビデオ雲台から少し離れて、この雲台を暫らく使っていこうと思っています。

つまり、ボール雲台の特性を理解したうえで、ある程度不便な点を割り切ってしまえば、

野鳥撮影にも充分使うことのできる雲台であるということですね。

 

これまで感じたことを、長々とまとまりのない文章にしてしまいましたが、

もしかしたら予算的に厳しい状況で機材の選定に悩まれている方にとって、

僅かでも参考になる部分があればと書いてみました。

ただし、全てアカショウビンの個人的な感想ですので、

この雲台を使用した場合の結果に関する苦情は一切受け付けておりません(笑)


(このレポートは、状況が変化すれば時々更新します)

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