「サカツラガン」カテゴリーの投稿アーカイブ
いったいどこから来たの?
このところ、日によって寒暖の差は大きいですが、
鳥たちの行動がソワソワした感じで、北帰行や繁殖期が近づきつつある感じがします。
またブログをかなりサボってしまったので、一挙大放出祭りです(^^ゞ
マヒワ
アトリ
オオアカゲラ
ルリビタキ
メジロ
ベニマシコ
シロハラ
ツグミ
ミヤマホオジロ
カシラダカ
ノスリ
カワアイサ
ミソサザイ
今シーズンは沢山の個体が見られますが、冬はなかなか撮影チャンスがないですね。
もう少し季節が進めば、美しいさえずりが聞かれることでしょう。
ハギマシコ
今シーズン近所で越冬してくれている鳥の中では、一番逢いたいと思う子です。
冬季にはなかなか近づくことが困難な場所なので、ようやく2回目の撮影ですが、
雪の降り始めの頃より倍以上に増えて、30羽ほどの群れになっていました。
カワセミ
オオジュリン
シベリアジュリン
チュウヒ
シベリアハヤブサ
オオバン
ミコアイサ
オカヨシガモ
カンムリカイツブリ
カワウ
普段は目を向けることもない鳥ですが、繁殖羽が綺麗に見えたので、久しぶりに撮影してみました。
コウノトリ
ハマシギ
タシギ
サンカノゴイ
相変わらずのサービス絶好調!!
こんなことは二度とないかもしれないので、撮れるときにはたくさん撮っておかなければ・・・
セグロカモメ
マガン
サカツラガン
実は今回の主役は、一見何の変哲もないように見えるこのヒシクイですが、
ヒシクイをご存知の方ならすぐにわかるように、嘴の色が変なのです。
昨年から滞在中なので、ヒシクイをちゃんと観察していた人なら、
変な嘴のヒシクイということで写真を撮られた方も少なくないと思います。
ヒシクイには日本では観察できない亜種がいくつかあることを知っていたので、気になっていろいろ調べてみると、
首の長さや嘴の形状などは、ツンドラ型の亜種ヒシクイより、タイガ型の亜種オオヒシクイに似ているように見える点。
嘴のオレンジ色の面積が広いこととその形状。
亜種オオヒシクイよりやや小柄である点。
嘴の基部に白い羽毛が少しある点。
以上いずれも亜種ニシヒシクイの特徴に合致しているように思います。
亜種ニシヒシクイはユーラシア大陸の西部(ウラル山脈より西)で繁殖する鳥ですが、
ウラル山脈を境界に東西で目に見えて特徴が変化するわけではなく、
連続的に西の個体ほど嘴のオレンジの面積が増加し、体が小さくなる傾向があるようです。
最新の「日本鳥類目録改訂第7版」にも亜種ニシヒシクイの記載はないので、
現在のところ、おそらく日本への正式な飛来記録はないものと思われます。
この個体について問い合わせも行ってみたのですが、
亜種レベルの違いは外見だけでは断定できないという、当然というか予想通りの回答結果でした。
日本のサイトではほとんど情報らしい情報は入手できないので、
anser fabalis fabalisという亜種ニシヒシクイの学名をキーワードに、海外の写真などをいろいろ検索してみましたが、
明らかにこの個体と嘴のパターンは似ていて、
もしこの写真がヨーロッパで撮影された写真なら、
亜種ニシヒシクイではなく亜種オオヒシクイであるなどと疑う人は一人もいないことでしょう。
下記サイトで見ても亜種ニシヒシクイの中でも最も数の多い嘴のパターンのB~Cに最も近いように思います。
http://nio.no-ip.com/hisikui/q03b.html
亜種オオヒシクイの嘴のパターンに、このような嘴のパターンがないことが判れば一番良いのですが、
これまでに私が調べた範囲では確証を得ることはできませんでした。
DNA鑑定なり、標識調査などにより繁殖地が判かるなどしない限り亜種の断定をすることはできないのでしょうが、
個人的には日本で観察される普通の個体とは外見上の明らかな違いがあり、
亜種ニシヒシクイである可能性はかなり高いのではないかと思えます。
とりあえず私のブログの中では亜種ニシヒシクイ?として分類しておきたいと思います。